






Length 4’7″↔3’7″ Closed. 29cm Wt. 45g
Cast 0〜5g
DearMonster MX-0をベースにしたベイトフィネスロッドのご依頼でした。
この竿、ただの小継延べ竿に非ず。穂先は一番的に想像される小継延べ竿の硬め程度ですが、ベリーからの張りが尋常ではありません。延べ竿でもデカい魚を諦めない。そのかわり、癖はテクでカバー。使い手を試すようなこの竿は、ビルダーにも挑戦的です。
小継テレスコルアーロッドを組みたい人にとって、一度はベース竿として候補に上がる竿です。しかし、この張りを活かしつつも十分な強度と扱いやすさを与えるのはなかなか難易度が高い作業です。しかも今回は、チタンティップ搭載・グリップ伸縮機構をご希望頂き、できたらロゴは見えるように残してほしい…と。
しかし延べ竿ですから、10cm程しかない握り部分のすぐ上にロゴがあります。この僅かな区間で伸縮機構を成立させる?強度やバランスを確保した上で?実はかなり悩みました。
そして何とか方針が決まり、形になったのがこちらです。
まずチタンティップはその重さでベリーを曲げてくれるので、使用感をマイルドにすることに一役買ってくれています。先径0.65mmの繊細さが、ライト方向への適性を高めてくれます。遊動ガイドを入れるかは最後まで悩みましたが、ユーザー様とのやり取りから想像して、無しでイケると判断しました。最終的に全固定ガイドとなっています。
最大の特徴はグリップです。やや厚めのカーボンパイプを土台に、フォア側はカーボンロービング成形によるフードを配置。ロゴ位置のギリギリまでカット&研磨して、グリップ長を確保しています。アーバーは、カーボンパイプを段差をつけながら何層か重ねており、接着部も樹脂の表面張力を活かしてRを設け、応力集中を抑えています。
リア側は、CRSTさんのフードナットに別のリールシートから切り出したトリガーを接合して削り出した、オリジナルアップロックトリガーフードになっています。過去にもフードにトリガーを取り付けたものや、アップロック型のベイトロッドは組んだことがあります。その頃の知見を活かして、使用中にズレやガタつきが出にくいよう細かな加工を施しています。握り心地も良好です。

これらの工夫と無段階可変グリップにより、グリップ最短モードでシングルハンド、最長モードでセミダブルハンドという長さを確保できました。なおバットは元々の可変機構をルアーロッドの使用に耐えうる程度に調整して2段階可変になっています。
各種ギミックの副次的な恩恵として、パーツがリア側に偏ったことでリールの位置に重心がきています。少し下げたい場合はグリップを短くすることで調整もでき、極めて軽快な使い心地です。
ロゴにこだわるというオーナー様の希望がなければ、ここまで手のこんだ工夫はしなかったでしょう。有り難いことです。