なぜ竿を刻むのか 必然的サイコパス

2020年11月27日雑感

学生以来、本格的に釣りを再開して約3年。いつのまにか周囲からは「竿を刻む人」として認知されてしまいました。それ、ただのサイコパスやんけ…。

きっかけは釣り環境とTwitter。再開当初は周りに釣り仲間もおらず、空白の10年間を埋めながら独り細々と活動。アンタレスDCなんて出てたのか、なんで大先生アマゾン竿なんか出してんだ、巧きゅんマルキュー就職したって聞いてたのにいつの間に有名に、カナモが独立?!etc. それまではよくある只の第二次バスブーム世代の残党でした。

転機は2018年のバンタムMGL発表。元々道具バサーだった自分が久々に味わう新製品情報。無骨でブサカワ()なデザインと、信頼のおけそうなスペック。光の速さで予約しましたよ。んで、届いてみたらまぁツボにくる使い心地。めちゃくちゃ気に入りました。ただ、「飛ばし」についてはイマイチ。

この頃から5chに顔を出すように。ベイトでシーバス、的なスレで情報収集。バサー上がりシーバスアングラーあるあるですが、ベイトリールでやりたい欲が強かったです。で、そこでのバンタム評価はやはり期待外れといったもの。巻き心地の劣化、レベルワインドがスプールに近いことによる抵抗etc.

ここでガンプラ魔改造小学生だった自分のカスタム魂が再燃しました。なんとかレベルワインドを前に出せないか。無鉄砲な改造をスタートし、5chに投稿しました。初カキコ、ども…。

当時の写真なくなっちゃいましたが、最初はレベルワインダーをちょん切ってプラリペアで接合。強度不足でスペース的にも収まりが悪い。そこでダメ元で16メタMGLのレベルワインダーを注文し、ガイドシャフト穴を切り取り微調整したところ…

バンタムMGLカスタム
出目金レベルワインド

このシンデレラフィットですよ。まぁこの画像だと見た目に目がいくと思いますが、当時はレベルワインド改造のみ。で、使ってみたらロングリーダーのノット抜けがすこぶる良い。これは良いゾ、と5chに投稿したものの、こういうのはどちらかというとSNSだよな、と10年振りにTwitterの垢に再ログイン。リアル友達との会話用(そのほとんどは離脱済)だった垢でひっそりと改造記を投稿開始。そしたらあっというまに釣り具変態勢に捕捉され、私の釣り世界は大きく広がっていきました。

はじめはベイトリール改造の投稿が多かったです。ハイギア化、スプール掘削、極フィネスチャレンジ、ラインシステムetc. で、カスタム欲が上がった自分のターゲットは徐々にロッドへ移行していきます。

まずベイトリールをいろいろな釣りに使うにあたり、良い竿がありませんでした。管釣りで使える好みの竿がほしい。で選んだのがハートランドのフルソリッド。これをガイド打ち替えて、手元にあったカーディフのグリップに接続。せっかくだからオサレにしようと、トップガイドはSiC外してメノウリングを装着。フルカスタム済の2601Cをマウント。

自作渓流ベイトタックル
初めてのフルカスタムタックル

おぉ…カッコいい…(自画自賛) ロッドリビルドに完全にハマりました。

この頃からやたらと出張が多くなります。週の半分以上が県外仕事で、北海道から九州まで。こうなると家に帰れる時は家族サービスが最優先。釣りに行けるのはむしろ出張中。そして増え続ける釣具の収納スペースは車内しかなく、嫁にみつかりたくないですし、タックルのコンパクト化は必須となりました。

パックロッドの選択肢は最近でこそかなり増えましたが、当時はまだブームの走り。拘ったパックロッドはインディーズメーカーしかラインナップしてませんでした。生活環境、市場の未成熟さ、カスタム欲…それらが重なったことで、パックロッド化カスタムという一つの流れが生まれました。

フルソリッド渓流モバイルベイトロッド
自作パックロッドのベンドカーブ
上述のフルソリッド竿をフルソリッドのまま4ピース化
冴掛マルチピース化
初代冴掛3ピース化 メタルフェルール使用
一誠 抜掛 マルチピース化
一誠 抜掛 4ピース化 チタン&カーボン複合フェルール
冴掛ミッジディレクションSMT マルチピース化
冴掛SMT 自作カーボンシェルグリップ、ベイトスピニング兼用式

これらは今にして見れば恥ずかしい出来の作品たちですが、技術を磨いてくれた思い出の竿たちです。決してハトランや村上教祖に恨みがあるわけではありません()

こうして毎週の出張に自作のベイトモバイルタックルを持っていく生活が始まりました。決してただサイコパスなわけではないんですよ(サイコパスです)

来年からは大きく生活様式が変わり出張もなくなりそうなんですが、それでもこのタックル弄りは続きそうです。Twitterがなければここまで火がつかなかったかもしれません。Twitterはあくまで世界のほんの一部とはいえ、すごい方々が沢山います。私が刻んだ竿たちは、それらの方々との出会いを生んでくれ、それまでの細々とした釣りライフは極めて充実したものに激変しました。物理的な理由があった竿刻みですが、今は竿を継ぐことがイコール自分と皆様とのご縁を継ぐことだと感じています。せっかくだから趣味の世界なりに極めていきたい。だから続けていこうと思います。やはり車に隠さないと嫁に見つかるし。

そんなわけで長くなりましたが、管理人がうが竿刻みに目覚めるきっかけでした。ちゃんちゃん