人類最速のベイトリールを目指せ!一巻き119cm達成 Revo Beast 10

リール

WARNING! 本改造はまだ技術も道具もない頃(今もありませんが)の魔改造作品です。仕上げの無茶さ、荒さは目をつぶって頂き、アホな改造ぶりをお楽しみ下さい。

男の子はいつでも一番になりたい生き物。ベイトリール好きは特にそんな男の集まり。一番飛ぶ、一番滑らか、一番、一番…。一番がいい。これはそんな男の浪漫を巻取速度に求めた、人類最速プロジェクトなのだ。(ジャジャンジャンジャジヤン 風の中のす〜ばる〜♪)

2019年、アブガルシアから期待のリールが誕生しました。Revo Black10, Revo Rocket10, Revo Beastの3台です。10.1:1の最速ギア比を持つブラックとロケット、14kgものドラグ力を持つビースト。そしてこの3台は機構的にも進化しており、ついにピニオンギア保持ベアリングが1つ追加されました。(シマノ、ダイワは大昔からピニオンギア両端保持でしたのでまだ遅れてますが…。)

Revo Beast
アブガルシアHPより

これによりハイギア、ハイパワーに耐える強靭なリールへとレボは進化しました。素晴らしい!特にビーストは、色々な男心をくすぐるスペックを持っていました。早速釣りフェスでじっくり触らせて頂き、私は「こいつをベースに最強最速のベイトリールがつくれないか」と悪魔の思考を巡らせたのです。


そして、その構想は実現しました。過去作につき例の如くいきなり完成!Revo Beast 10です!

Revo Beast 10ギアカスタム
色はブルー基調でシックに

さて、改造ポイントをご紹介します。

まずはRevo Rocket10の10.1:1ギアの移植です。素晴らしいことにロケットとビーストではギアの軸間距離が同じでした。なのでこのままポン付け…とはいかず、ビーストが重く丈夫なスプールを使っていること、ロケットがハイギアすぎてピニオンを小さくする必要があることから、ピニオンギアの穴径(=スプールシャフト径)が違っていました。ビーストのスプールシャフトがロケットギアに刺さりません。で…。

スプールシャフト研磨
微妙に根元より細いのわかるかな

シャフト削りました。太くするのは大変ですが、細くするのは可能です(ホントか? おそらく精度は出ていません。ともかくこれにより10.1ギアが収められました。37.5mm大径スプールと相まって、一巻き119cmのベイトリールが完成しました!オフショアリールを除き、ロープロベイトリールでは知る限り最速のリールです。もちろん現行のRevo Beast Rocketやジリオン10などより速いです。ドラグ力も純正よりは落ちるはずですが、それでも10kg以上はあるでしょう。スペックで見ればオシアジガーの世界に到達しています。これは浪漫ですから、例え私がショアジギ初心者であってもいいのです。浪漫はそれをツマミに酒を呑めるかが一番重要です。

これだけでは物足りません。というかスプールシャフトを削ったこともあり、このままでは耐久性が下がります。スプールシャフトに頼らずピニオンギアを安定させる必要があります。アブの改良によりピニオンギア片側はベアリング保持がなされました。あとはスプール側も保持できれば、シマノX-SHIPに追いつきます。ならば私が追いつかせてあげましょう。そら!

RevoのX-SHIP化
入るやんけ

なんか良いスペースがありましたよ。市販ベアリングサイズに対してほんのわずかに穴径が小さかったので、気合と根性で削りました。これで両端保持が完成…あぁ、まだダメ。ピニオンギア自体もベアリングにかかる部分をジャストサイズにしないと意味がない。なので…

ピニオンギア改造
ひどい

盛りましたよ、えぇ。当時の私にできるワザ、ハンダを盛って削り込むことでした。指先の感触だけで円を出しました。ギア本体の歯も少しはベアリングにかかりますし、円形で保持されていればまぁ大丈夫でしょう。(ホントか? part.2

青物1匹釣れれば壊れてもOK。また盛ればいいのです。

完成に近づき、ここで悩んだのがハンドル。とりあえずリブレの110mmを搭載したものの、空回しでも重さを感じる…。私の持論として、ベイトリールのハンドル長の基本は、巻取速度α(cm)のときα×1.2(mm)というのがあります。70cm巻取だったら84mm、80cm巻取だったら、96mmとなります。この理論でいくと、119cm巻取のこのリールは143mmものハンドルを要してしまいます。そんなもんあるのかよ…。

Fine Tune Service 130mmロングハンドル
長い

…ありました。タイラバ用超ロングハンドルを製作されているFine Tune Serviceさんにありました。130mmと理想長に近いハンドルです。ハンドル長でもイキることができましたので大変満足です。プレートやノブシャフト周りの造りも大変しっかりしております。ちなみにFTSさんでは176mm(!)まで販売されてますので、お好きな方はどうぞ(笑)

仕上げはKDWオフセットクラッチで完成です。

<実釣編>

さて、スペック的には6000〜8000番XGスピニング並の性能を誇るリールになりました。となればショアジギで大活躍でしょう!ということで慣れない堤防へ…。サゴシとイナダが少し入ってきてるとのことで、とりあえずこの日のために手に入れたミュートスソニオ100M(スピニングロッドです)に載せて40gジグをぶん投げ。おぉ〜ぶっ飛ぶ!!そのへんのスピニング勢より飛距離は出てます。残念ながらシルキーとはいえませんが、ハンドルのおかげもあり巻取りもパワフル。くっそ楽しい何だこれ!あ、なんか掛かった!ゴリ巻きゴリ巻き〜サゴシのスレか!あ、外れた〜。なんてキャッキャウフフしながら楽しんでました。

そして…

大バックラッシュ
芸術は爆発だ!

見事なエクスプロージョンにより至福の時は終わりを告げましたとさ…。おしまい。