










【依頼品】GW78UL/MB-2 能登SPL . 7’8″ 85g Cast〜7g
「能登の藻場で尺メバルを1gジグ単で誘い引きずり出すベイト長距離砲」というお題を具現化しました。レングスは7’6″以上でしっかり飛距離を出せて、1gの操作感やフォールでの存在感を感じられて、ベリーからの張りでウィード上を操作し、掛けたら潜らせずにきっちり止める。おまけにプラグも使えると良い。そんな竿が振動伝達感度も最高レベルで組めないだろうか。というなかなかの夢詰め込みオーダーでしたが、ちょうど良いブランクスと作例があったので「これは応えられる!」とお請けしました。
ブランクスは釣りフェス限定品でも用いたもので、ライトゲーム向けながらバットパワーはロックフィッシュ用Mクラスの強靭かつパリッとしたブランクスです。用途的に7gまでとしていますが、ロッドパワー的には14g程度までいけます。
そこに先径0.55mm×9cmの極繊細ショートチタン穂先を継ぎ、1gジグ単を射出し感じるしなやかさと、元の強さを共存させました。チタンは程よい曲げこみのアシストになりながらも、振り抜き感はスパッと気持ちよいまま。しかもこの9cmの区間の極端なアクションで操作感を演出してあげられるという、ショートチタンならではの設計です。
これらにより、キャスト時は1gでもしっかりウェイトを乗せてキャストでき、バイト時は振り感からは望外なほど張りのあるベリーでしっかり掛けて引きずり出せる仕上がりとなっています。これらが7’8″の85gに収まっています。
デザインは赤の差し色とアワビをご希望頂き、それらを取り入れてネオクラシカルにまとめました。
取り回しを意識した細身のコルクストレートとウッドのエンドキャップでまとめて、最近のGautra Worksのバランス思想も取り入れています。ノンバランサーながらあらゆる操作に癖のないバランシングとなりました。
感度面は、「小さな変化もしっかり感じたい!」ということで、振幅とサステインを最大化すべく設計しました。最近は余分な振動をカットする「調律」を大事にしていましたが、こちらはコルクストレートによる最低限の調律にとどめて、振動伝達感度・荷重感度とも市販ハイエンドを凌駕するバッキバキの高感度となっています。
ガイドセッティングは、先日のブログでご紹介したような理論を用途に合わせて落とし込んでいます。バットパワーを活かしながら、ラインスラックを殺すべくバット寄りにエントランスガイドを設置。ここから約60°ずつブランクスをなめ回すようにバット付近で滑らかにスパイラルさせています。
多点配置と相まって、延べ竿のような使用感を実現しました。収束設計にもガイドセッティングは活かされています。動画にあるように、軽い力で曲がりこみながらピタッと収束する仕上がりです。
実はオーダー時のイメージとして、「イ◯テ77ULのパワーと飛距離、63BFプ◯ミアの1g感度と操作性を両立できないか」と伺っていました。どちらも良い竿です。特にプ〇ミアはモニターさせて頂いてそのポテンシャルをよく理解っているつもりです。しかし、様々な制約のある市販ロッドに個人ビルダーが並ぶだけでは面白くない。両立はもちろん、両者のキャスタビリティのいいとこ取りと、感度・パワーの更なる向上までまとめ上げたいと考えました。使用後の感想を伺う限りは概ね表現できたようです。
↓後日頂戴した感想です。


個人ビルドは、量産ロッドではできない手間や工法が使えるので、当たり前に超えなければいけないんですけどね。そして市販ロッドが効率・コスト・性能の最大公約数であれだけの性能を実現していることは心からリスペクトです。
オーダーに合った素管が入手できたこと、解像度の高いご依頼を頂けたことで、作り手としても大変楽しいビルディングになりました!