ラグゼ パックスタイルA4 B4 インプレ【全機種モニター】

2023年8月21日タックルインプレ

さて、またしてもブログを長らく放置してしまいました。非常に不器用なもので、仕事・ロッドビルド・釣り・家族と上手に回す事ができません。特に仕事は熱が入ってしまうと他をおざなりにしがち…。

オーダー品の製作、新機構の試作、オリジナルブランクスの製作(?!)等、細々ながら続けております。

というわけで(?)実は今春、がまかつ様のご厚意により今年話題の超コンパクト本格パックロッド、パックスタイルA4シリーズと、パックスタイルB4シリーズをお貸し頂いておりました。もうだいぶ前に返却してしまいましたが、自分で気に入った番手は新品購入するほど良かった竿たちです。本記事ではそのパックスタイルシリーズを、パックロッドマニア目線、ロッドビルダー目線でインプレします。

※私はテスター等ではなく、一人の竿好き素人です。契約も金銭関係もありません。ご縁を頂いた方からは「好きに書いてよい」と言って頂いてはおります。なので忖度はしませんが、率直に言って素晴らしいシリーズでありましたし何より開発陣の皆様に敬意を抱きましたので、そのような前提で書いております。

LUXXE パックスタイルA4 & B4

細かいスペックや情報は上記公式HPをご覧下さい。昨年までのパックロッド乱発の流れに対し、今年の新製品ニュースはパックロッド好きにとっては少し寂しいものでしたが、その中で満を持して登場したのがパックスタイルです。
特徴は何といっても、A4シリーズでA4用紙縦サイズ(29.7cm)未満、B4シリーズでB4用紙縦サイズ(36.4cm)未満の仕舞寸です。がまかつ社はあまりこういった遊び心や流行を見据えたモデルを出すイメージがなかったので、発表時は驚きとともに歓喜したものです。40cm前半でも相当にコンパクトといえる市販パックロッドの基準を、がまかつの品質で悠々超えて(下回って)くる…そしてカタログスペックを見るだけでも非常にツボを押さえた設計思想が見え隠れ。お貸出し頂く話の前から非常に期待していました。

シリーズ共通の設計思想と美点

使用感の前に、まずは2月の釣りフェスで確認した設計面での美点や特徴をまとめます。

パックスタイルA4 S54UL-Solid
リールを持ち込んでバランスや感度を確認させてもらいました。

美点1:ブランクスの製造精度が高い

フェスで一通り抜き挿しさせてもらいましたが、どのモデルも継ぎの精度が非常に高いです。ぬぅ~っと入って、ぐっと止まる。この感触は本当に品質の良い素管(ブランクス)である証です。さすががまかつ!継ぎシロがストレートに近いからというのもありますが、なかなかこの感触は得られません。これは後日貸し出して頂いたモデルも、自費で購入したものも同様でしたので、たまたまではありません。この時点で私は惚れてしまいました。

美点2:適度なグラスコンポジット

カタログスペックでは、全てのモデルが20%程度グラスをコンポジットしていることになっています。事実、金属的な張りというより全体にしなやかさを感じるブランクスです。これだけの超小継になるとやはり強度面の不安がつきまといますが、適度なグラスの使用が強度を高めていると思われます。最近自分でもブランクスの設計の真似事をしてみており、グラスの丈夫さは痛感しています。強度における社内基準をお持ちでしょうから、それを満たし、かつルアーロッドとしての張りと軽さを出し、価格帯も勘案し…そのバランス点が20%コンポジットだったのでしょう。ビルダーとしてはどういうプリプレグの巻き方をしているかも気になって玉口を覗きました(笑)後述の実釣では、パックスタイルの強靭さを実感することになります。またグラスの特性は多段並継と相性が良く、突っ張りすぎずダルすぎずの良い塩梅を出せています。

美点3:適材適所の設計

コンセプトがしっかりしたロッドでは、ガイド、リールシートなどのパーツ類に個性が現れます。理由あってのチョイスがされているからです。その点、パックスタイルのチョイスは明確です。
ガイド素材はステンレスフレーム+アルコナイトリングで、ラインと最も角度がつくトップガイドのみSiCリングです。ターゲット価格帯によって限られた予算内で、素管にしっかりコストを割り振って、重要なトップガイドのみSiCを奢る。こういう設計は大好きです。そして全体的に小口径です。特にスピニングモデルは、バットガイドが使用感を崩さないギリギリまで低足化されています。

パックスタイルA4 S66ML
パックスタイルA4 S66ML。モデルによっては使用感本当にギリギリといったところ。小ささもそうですが、低さが影響します。

これは収納時にどうしてもバットガイドが嵩張るスピニングパックロッドの問題を解消するためです。大きすぎる・高足すぎるガイドは、ケース内で邪魔になるだけでなく、他のピースを折ってしまうリスクにも繋がります。飛距離や巻き感にとってはベストチョイスと言えませんが、本当に収納して出かける人のことを考えています。こういった点が単に既存モデルを短くしただけのパックロッドとは一線を画します。

同様の狙いで、ベイトモデルはショートトリガーのPMTSリールシートを採用しています。またどのモデルも穂先のピースがわずかに短くなっており、これも仕舞時の破損リスクを軽減する細やかな設計です。

パックスタイルA4 B60L
パックスタイルA4 B60L。トリガーの短さと、穂先の短さ。

美点4:フル並継、しかし細身でしなやかな「がま調子」

A4シリーズ、B4シリーズともに基本的にバットまで並継を採用しています。(A4 S66MLのみ分割グリップに逆並継を使用。)小継パックロッドの強度面において、並継は有効な選択肢です。ハイテーパー気味になることで重心も手元に寄りやすく、グラス素材やガイド重量によるダルさも軽減されます。逆に低弾性素材が、並継のデメリットになり得る「曲がりにくさ」を抑えてくれます。事実、多くのフリースタイル系の高級パックロッドで並継が採用されています。しかし、パックスタイルはこれらのメリットを生かしつつも、あたかもワンピースロッドのごとくバットまで極めて細身に仕上げられています。バット側がどんどん太くなる並継で何段も継いだとは信じられないレベルです。そのため怪魚ロッドのような癖は一切なく、持ち重りも振り抜きの悪さも一切なく、「ワンピースロッドのような使い心地」がたしかに実現しています。そして、負荷に応じてバットまでスムーズに曲がりが移行する所謂「がま調子」がちゃんと備わっています。がまかつ社の凄さを感じました。

実はモデル・ピースによっては、各ピースの穂先側の方がバット側よりわずかに太いというテーパーの逆転現象も起きています。細身を実現しつつ、並継で最も折れやすい継ぎ目のオス側、ここを肉厚にした合理的な設計だと思われます。(たぶん)

美点5:綺麗な曲がり、かつ「への字」アクション

パックスタイルは竿全体としては負荷の移行もきれいにできていて曲がりに違和感がありません。一方、スピニングを中心に多くのモデルで穂先は鍵曲がり、あるいは最近の言い方ですと「への字」アクションとなります。これは使いやすさを高めてくれる設計手法だと考えていて、実際にどのモデルもキャスト時は楽にウェイトを乗せることができ、操作感も良好です。どこまで意図しての設計かはわかりませんが、このあたりも使用感の良さにつながっている部分です。

美点6:収納への拘り

収納にはコストをかけています。まずセミハードケースがA4、B4サイズで付属し、更に薄手の伸縮生地で各ピースをまとめて包む形となっています。伸縮生地のケースはファスナー等もなく、生地を伸ばしながらスルッと入れるだけ。いちいち一本ずつ仕舞いこむ手間もなく、ケース内でカチャカチャと暴れずコンパクトに収納できます。これは優れものです。セミハードケースにはこの生地ケースが数セット収まりますので、まとめて持って行ってもスマートですね!

真面目なパックロッド!持ち重りも違和感もなし!

総合すると、老舗の竿屋が技術をしっかり投入して真面目に作ったパックロッドということです。数字に表れないトータルの設計もさすがに良くできています。グラスコンポジット?ステンレスガイド?それで小継とかダルくて重いんじゃないの?と思うかもしれませんが、どのモデルもそんな心配は無用です。一言で言うと、使っていて癖がない。当たり前のようなことですが、それを小継で表現できるのがどれだけ大変なことか。しかも贅沢に金をかけたハイエンドモデルではないのです。気軽に手に取れる価格で、この性能なんです。


機種別解説・実釣:A4 S49FL-solid

ここからは機種別に実釣結果を交えながらご紹介します。まずは最短・最弱のS49FL-solidです。

ラグゼパックスタイルA4 S49FL-solid
パックスタイルA4 S49FL-solid
ラグゼパックスタイルA4 S49FL-solid
リール装着状態

このモデルは先に述べたバットガイドの小ささによる弊害がほぼありません。装着するリールも小さいので、ほぼベストセッティングができていると思われます。画像からもおわかり頂けるように相当細身で、アクションは穂先のみ低負荷で柔らかく入るファストアクションなものの、負荷を上げていくと全体が曲がっていくスロー寄りのレギュラーです。しかし短さの恩恵もあってダルさはなく、むしろ軽くてシャキッとした印象を持つと思います。この竿は曲がるテイストが好みの方の漁港ジグ単アジング、そして何より源流ミノーイングにハマる竿と感じました。

ラグゼパックスタイルA4 S49FL-solid
地元の小渓流で

Dコンなどの定番ヘビーシンキングミノーを打ち込んでトゥイッチ。これがドンピシャです。バットが突っ張らないので掛けてからも良好でした。アジングでも使用しましたが、カタログスペックから期待する以上にしっかりと感度や操作感が出ていましたので、こちらもバッチリです。エリアトラウトも現行モデルの中ならこれですが、もう少し長めダルめがほしくなる人が多いかもしれません。はい、良い竿です。


機種別解説・実釣:A4 S54UL-solid

ラグゼパックスタイルA4 S54UL-Solid
パックスタイルA4 S54UL-Solid

こちらもガイドセッチィングに無理がないモデルです。番手がS49と近いのでどんな感じだろうと思っていましたが、明確に違いました。こちらはよりベリー・バットが強く、ファスト寄りのテイストです。S49もジグ単に十分な感度が出ていましたが、S54も同等以上です。どちらかをジグ単専用に選べと言われたら私はこちらです。掛けスタイルにはよく合っています。

への字アクションなんて書きましたが、曲がりとしても十分キレイですよね

動画で釣っているのはバスでごめんなさい(-_-;)でも40cmクラスでこれだけ余裕があるので、バスのライトリグ全般用に選ぶのも良いと思います。シングルグリップである点は好みが分かれるかもしれませんが、様々なライトゲームを楽しむためのベストモデルです。


機種別解説・実釣:A4 B60L

ラグゼパックスタイルA4 B60L
パックスタイルA4 B60L
ラグゼパックスタイルA4 B60L
近所でネコリグ

グリップが短いため、有効レングスでいえば6ft3inクラスといえます。こちらは「良く曲がるレギュラースローでシングルグリップのバス用Lクラス」と聞いて用途が思い浮かぶかどうかにかかっていると感じます。パッと思いつくのは、バスのライトプラッギングでしょうか。ベイトフィネスリールを載せて、ちょっとした子場所でスモールプラグやライトリグで30cm未満のバスと戯れる…そういう釣りって、特に出先のフィールドでやると癒し度が高くパックロッドならではの楽しさがあります。やってみたら実際楽しかったです。同じベイトフィネスでもカバーにライトリグを撃つような釣りになると、可能なものの曲がりすぎて快適とまではいかないかもしれません。ソルトのベイトフィネスでは、メバルやライトロックを狙うのに丁度良いパワー感ですが、シングルグリップをどう考えるかで評価が変わるでしょう。中流域のトラウトをベイトでやる方には合うかもしれません。そんな感じで他機種より少しユーザーを選ぶ可能性はあるものの、ピンときたら試す価値はあります。


機種別解説・実釣:A4 S66ML

個人的にパックスタイルシリーズでのベストバイはこのモデルです。実際に自分でも買いました。

ラグゼパックスタイルA4 S66ML
パックスタイルA4 S66ML

このモデルは仕舞寸30cm未満のA4シリーズにおける最長・最強モデルとなります。他のA4シリーズと一線を画しているのは、グリップの分割構造です。グリップを2分割したことで、ダブルハンドで握れるグリップ長が確保されています。

ラグゼパックスタイルA4 S66ML
ちなみに各モデルのセパレートグリップ部についている金属パーツはただの装飾だそうですが、バランサーにもなっていますね。

このグリップと、繊細なティップ、しなやかながら余裕のあるバットパワーによって抜群の汎用性を誇ります。これがA4サイズというんですから、本当にいい竿です!強いて難点を挙げるなら、バットガイドの小ささによる影響が一番出るのもこのモデルですが、実釣で気になる人はほとんどいないと思われます。

35cmクラスのバスでこんな曲がり
ラグゼパックスタイルA4 S66ML
1g未満でなければジグ単もOK。ライトロックはドンピシャな用途の1つ
ラグゼパックスタイルA4 S66ML
ボートチニングで掛かったゲスト。アカエイのスレ掛かりでもバットは残っていました!

ジグ単ができて、エイとも渡り合える。旅のお供としてここまで心強い竿は中々ないでしょう。ドンピシャな用途としては、ライトロックゲーム、ボートシーバスあたりになりますが、0.6〜1号のPEでやりたい釣りを想定して頂くとだいたいこなせると思います。2500番にPE0.6を巻いて、リーダーを魚種に合わせて調整…なんて持ち運び方をすれば、出先でもかなりの状況に対応できるでしょう。更に後述する㊙カスタムをすると、更に幅が広がります。


機種別解説・実釣:B4 B610M

残るはB4シリーズです。A4よりは長いといっても、仕舞寸30cm台前半です。驚異的な短さといえるでしょう。加飾の差し色が、A4のブルーからオレンジに変わります。

ラグゼパックスタイルB4 B610M
パックスタイルB4 B610M

テイストとしては巻物竿と撃ち物竿の中間(やや巻き寄り)で、まさにバーサタイルな仕上がりです。バスでベイトで1本、となるとこの竿が選ばれます。ただし注意点としては、やはりグリップの短さとトリガーでしょう。ここは正直自分の好みではありませんでした。私はこのクラスで扱うルアーはダブルハンドルで投げたいのですが、そんな時にエンドに手がかかりません。トリガーが短いことも相まって、有効レングスでは7ft超えといえるこの竿を十分には扱いきれませんでした。グリップ長については、ベイトのリールシートが基本的にダウンロックなせいで、スクリュー部の長さがトリガー位置を押し下げてしまいます。グリップを分割しない限りこれ以上長くできないわけです。設計の方々も悩ましかったのではないでしょうか。ただ素管自体はやはり良いので、カスタムしたいと思わせてくれた竿です。また、別の活かし方も見つけてしまいました。

もちろんこの短さが操作性の面で好ましいという方には、頼もしい相棒になってくれると思います!

機種別解説・実釣:B4 S74M

ラグゼパックスタイルB4 S74M
パックスタイルB4 S74M

B4シリーズの最長・最強モデルです。こちらはアップロックを採用していることでグリップ長は十分です。(本音を言えば、もうほんの少し長いと嬉しい人が多いかも。)発売前の時点では一番人気が出るだろうと思っていました。案の定、通販サイトでは真っ先に消えていましたね。実際、良い竿です。小規模河川のシーバス、チヌ、エギング、ライトショアジギング、バスの遠投系、そしてレイクトラウト等の大型鱒類…それらを安心感を持って釣ることができます。シマノ表記で言えば、c3000〜4000のスピニングでやる釣りがだいたいこなせます。非常に対応幅が広く、またパワー・長さ・仕舞寸の設定から競合のいない唯一無二の竿といえます。個人的にはA4 S66MLの方がグリップ長が少し長く、また汎用性が下寄りに広いため気に入っていますが、人気になるのは納得のモデルです。

そして強度が高いことと、バットガイドが低いことで、こんな遊び(無茶)もできてしまいました。

ラグゼパックスタイルB4 S74M
ベイトリールを載せても何とかなる!(非推奨)
中禅寺湖にて、2.5ozビッグベイトをキャスト!

まったくもって推奨できませんが、私は強度テストとしてML~Mクラスの竿に2oz級のビッグベイトを結ぶことが多いです。S74Mは投げる前から穂先が垂れるほど曲がっていたものの、安心して投げることができました。さすがにフルキャストはしていませんし、くれぐれも真似しないでくださいね。他のモデル同様、全体にしなやかではありますが、繊細さよりはこのような「強さ」を感じるモデルです。いい竿です。


こんな竿を2万円台で出してくれたことに拍手!敢えて指摘するなら?

総じて本当に良い竿たちでした。設計・広報の方とお話しする機会がありましたが、流行りに乗って適当につくったシリーズではないことが言葉からも製品からも伝わってきました。そしてインフレのこのご時世において、実売価格は税込2万円台です。2万円ちょっとで、がまかつ品質をカバンにすっぽり仕舞えるわけです。もうそれだけで細かいことは帳消しだと思います。とは言いつつもせっかくお貸し頂きましたので、今後の提言として気づいた点も記しておきます。

①全体的にグリップが短めで、ベイトモデルのトリガーレスはユーザーを選ぶ
シングルハンドで使うことが多いだろうS49とS54、そして十分に長いS66MLを除くと、もう少しグリップ長がほしい人は多そうです。また、ベイトモデルはトリガーが短いため更に力を入れにくい点が気になります。ただここは好みもあるので一概には言えません。そして長くしようと思うと、グリップ分割が必要になるのでパーツ点数や仕舞寸との兼ね合いが出てきます。なので十分に腐心された結果なのだと思いますが、できれば…というところです。トリガーなどはちゃんと意図のある設計なので、あくまで好みとして捉えて頂ければ幸いです。

②ギミック
例えばS66MLのグリップですが、もしリールシートが載ったピースを上下反転できれば、ロンググリップのジギングモードとして使用できます。ガイドセッティングの難しさや製造上の問題もあるかもしれませんが、少し工夫すると汎用性を更に高められます。そういった点はギミック厨としていくつか思いついてしまいます。

③他モデルのピース混入防止策
スレッドは共通でほぼ黒単色のシンプルなものです。そのため複数モデルを所持しているとピースが混ざってしまったときに大変です。位置合わせを兼ねたマーキングを入れるか、スレッドでモデル毎に色分けされると間違えずに済みます。

④遊び心や所有感を高める工夫
実はここが一番大きいのかもしれません。パックロッドを利便性より「スタイル」や「ファッション」として捉えている層も多く、インディーズメーカーはその訴求力に優れています。少なくとも品質面では、同価格帯のインディーズパックロッドを凌駕していると思いますが、「これを持って釣りしたい!出かけたい!」と思わせるデザインやブランディングは弱いと思います。パックスタイルのデザインもむしろ非常に凝っていてカッコいいのですが、購買層の嗜好に合っているかどうか。これは所詮私の感想なので、販売結果がすべてでしょうが…売れてくれ!(笑)

逆に言えば、不満などこの程度でほとんどありません。素晴らしい!

最後に…秘密の互換性

今回、全モデルをお貸し頂けるという幸運に恵まれたことで、ある事に気づいてしまいました…。なんとこのパックスタイルシリーズ、一部のピースに互換性があります…!中の人に伺ったら、想定していなかったそうです(笑)おそらくマンドレルの共用か、設計時の基準値の関係だと思いますが、これがまた良い組み合わせで互換していました。すべては試していませんが、ハマった組み合わせをこっそり載せておきます。

また驚いたのが、互換させても継ぎ目はぬるっと純正のごとく嵌め合うんです。精度の高さが感じられた一件でした。

S74MのバットにB610Mのブランクスを。少し調子を変えられます。
A4 66MLのグリップ部(下2本)に、B4 74Mの上6本を接続。66MLのパワーアップVer.に。
A4 B60LのティップをS66MLに装着。穂先が繊細になり、メバルやバスでの使用感が向上。かなりお気に入りのモード
上記からさらにS66MLのグリップを外して、代わりにS74Mのグリップとバット(下2本)を装着。7ft1inまでレングスアップ!これも良い

こんな感じで遊べてしまいます。ガイドセッティングを弄ればさらに最適化できますね。こんなことを晒しておきながら私から言えますのは…皆さん!あくまで各機種を買いそろえて下さい!(笑)

そして私は魔改造ベースとしてもパックスタイルを愛でていくのでした。

テレスコ化、レングス8ftまで延長、グリップ伸縮機構、レングス可変機構…まぁ失敗作です。とても勉強にはなりました!

最後に、ご厚意でお貸し出し下さったがまかつ社とご担当のKさんに心より御礼申し上げますm(_ _)m