市販パックロッドインプレ③ 手元に残ってないけど良かった竿
なんとひどいタイトルw どうしても保有できる竿には限りがあるので、やむなく入れ替えた竿は数知れず。そんな中でもとても良かったパックロッドたちを紹介します。
1. バレーヒル バズトリクスRB・パッカー BTKC-66MLP
このシリーズ、安いのに良いんですよ。バレーヒルって何気にいい竿を出します。法人やブランドの体系が複雑すぎて訳わかりませんが、釣具問屋大手の谷山商事系列です。
この竿はオール逆並継。コストを抑えつつパックロッドをまとめるには良い継ぎ方です。パーツもステンSiCに自称AAAコルクストレートと抜かりなく、真っ赤なブランクやコスメもお洒落。それで実売が下手すると1諭吉を切ります。ロッドバランスも良好で、さぞかし雑なブランクかと思いきや、粘りある実用に十分なもの。いやこれは素晴らしい。学生時代ならこのシリーズで何でもやってたと思います。
2.コアマン デイスター CDS76L-CS/T
泉氏のブランド、コアマンから出されている貴重なテレスコシーバスロッド。磯竿的なフィールを好む泉氏らしく、食い込みの良いソリッドティップを使いつつ全体に軽量感を求めた味付けです。グリップ周りはスケルトンで軽量かつスタイリッシュな造り。ブランクはしなやかですが薄く、ガイドは遊動ガイドを使わずに通常の小径チタンSiCをカーボンパイプに巻いて遊動させる仕組み。パワーとタフさを売るパックロッドが多い中、カリカリ系の竿は珍しいです。実際、テレスコと言わずに渡したら気づかないくらいシャープかつしなやかな使用感です。絶対的な強度はそんなに高くないと思いますが、シーバスをネットランディングする分には全く問題なく、チヌやメバルなどのライト〜ミディアムソルトにも広く対応します。86や90も出ていますが、仕舞60cm以内は76だけなので航空機利用の方はご注意を。
3.フィッシュマン ブランシエラ5.2UL
フィッシュマン初期の人気作です。仕舞62cmの3ピースなので個人的にはギリギリパックロッドの範囲です。はっきり言うと「キャスト全振り」の竿。グニャッとグラス的に曲がり込み、ゆったりと反発しますが、そこから振り抜くと違和感を覚えるくらいピタッと収束します。2〜5gくらいのプラグのキャストコントロールは抜群です。そして並継の特性をフルに活かし、異常なくらいバットが強く仕上がってます。ただしかなり特殊な設計ではあります。竿の発祥である北海道なら渓流でモンスタークラスに出会うでしょうが、本州以西の渓流にはオーバーパワーでもあります。そしてティップの柔らかさゆえ、現在主流のヘビーシンキングミノーのトゥイッチには慣れが必要です。キャスト自体ももっと張りがある方がコントロールしやすいという方もいます。というわけで個性の強い竿ですが、非常に面白く、またベイトフィネスの世界を押し広げた功績は讃えるべきかと思います。
4-オルカ アントマーチ-8
知る人ぞ知るインディーズパックロッドメーカー、ORCAさんの衝撃的なロッド。なんと仕舞寸20cmです。コンパクトさにおいては世界有数レベルかと思います。そしてパワーも十分で、そこそこ重たいルアーや不意の大物も耐える強度があります。にもかかわらず重ダルにさせないのは、ウッドグリップ4ft5inグラスという構成だからかと思います。ORCAさんの個性的かつお洒落なデザインも堪りません。今は小技小物という理想のカスタムベースを見つけたため引退してしまいましたが、自由な竿作りの発想を頂いた意味でも思い出に残る一振りです。
5.ソルティーステージベイトフィネスKR-X SBFC-694ULT-MB-KR
名前が長い!!(笑)すいません、いきなりネガティブな話をしますが、私アブのパックロッドを信用してません。好きな方本当にごめんなさい。でもめっちゃブランクゴツく仕上げたのにフェルールが弱いワー○ドモ○ス○ーとか、せっかくオサレなのに継ぎ目がへの字に曲がるズー○サ○ァリとか…。なんですが、この竿は好きでした。UL表記ながら全体としてパワーに余裕のある竿で、2gジグ単のライトロックあたりから気持ちよく使えるのにシーバス掛かっても余裕という、ソルトで潰しのきく竿になっています。アジだって竿強すぎて楽しくはないものの、旅先で見つけても諦めずに済みます。もう一つ長い745もなかなかのものです。バチ抜けで使ってもいいでしょうし、パックロッドらしい汎用性が魅力です。
6.ワールドシャウラツアーエディション2650FF-4
公式HPから消えちゃいましたね(^◇^;) この竿は極めて中途半端です。ティップはテロテロ揺れる柔らかさですが、ワーシャ特有のデカいガイドと、ワーシャブランク+並継による強烈なバットパワーを持ち、0番FFという表記から想像される繊細さはありません。ライトリグ?気持ちよくないです。ミノー?できますけどティップダルいです。トラウト?バットパワー強すぎてバラすし面白くないです。アジ?ゴツすぎです。でも、ちょっと太めの糸を巻いて旅に持っていくと…とにかく魚を触れる竿になります。軽めのルアーでとりあえずそこにいる魚に反応させる。必要なら重めのルアーも投げられる。掛けさえすればバスでもアジでもチヌでもランカーシーバスでもエイでも取り込める。そこにいる魚に触れられる確率が高い。これこそ旅のお友として一番ほしい性能です。そういう意味でこの竿は素晴らしかったです。
余談ですが、ワーシャツアエディはベイトとスピニングが共用ブランクになっていて、同じ番手なら差し替えられます。両方持っておけば片方を折ったりなくしたりしても釣りが続けられます。手抜きの可能性はありますが旅のことを考えた良い仕組みです。
ここに挙げてない竿は、使ったことがないか、使っていて素晴らしくて個別記事にしたいか、もう使いたくないかです(笑)3番目は色々言いたいところですが記事にはできませんね…。
時々更新していきます!
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